PICKUP

2024.11.11

Vol.6 池田、編集のオシゴトについて学びました!

今回の登場人物

●北澤さん エディター
エディター兼ディレクター
別称:大納言様
電車の模型作りが好き

●直子さん
プロジェクトマネージャー/
チーフエディター
弊社の編集長
いろいろな文鎮を持っている人
甲殻類が苦手
名探偵コナンが好き

オシゴトコラムVol.5で予告したとおり、今回は編集のオシゴトについてお話しします!
私は出版物やクリエイティブなことに携わりたいと思い、入社しました。入社してから初めて校正の仕事を経験しました。そこから半年が経ち、校正の仕事以外にもさまざまなことを経験して、編集の守備範囲の広さと大変さをとても感じております☆(まだまだほんの一部だけですが……)
その「編集」の仕事ですが、その内容は制作物の媒体によってさまざまです。今回は紙媒体の編集のオシゴトについて、私が学んできたことをご紹介します!

編集のオシゴト

最初に編集者の立ち位置と職務を簡単にご紹介します!


編集者はさまざまな方とやりとりを行い、スケジュール調整や原稿チェック、イラスト、撮影依頼などを行います。情報に光を当て、制作物の価値を上げる仕事です。


<編集のオシゴト>

・スケジュールの作成・管理
・紙面構成(ラフ)案の作成
・取材先のアポ取り
・ライターさんとの打ち合わせ(原稿執筆の依頼や修正依頼など)
・原稿整理(どのページになにを入れるか、写真やイラストの手配など)
・デザイナーさんとの打ち合わせ(紙面制作の依頼)

などなど。
こんなふうに、編集の作業領域はとても広く、とにかく忙しい……! 
作成したスケジュールに合わせて、各方面へお仕事の依頼をしていきます。取材・執筆を終えたライターさんから原稿が上がってきたら、原稿チェックに入ります。
ここでは、編集のオシゴトの中でも基本中の基本、「原稿チェック」をご紹介します!

原稿チェックではどこを見る?

原稿のどこをチェックしていくのか、その視点をご紹介します!
これは、正しい情報を読みやすくわかりやすい文章で発信するために、欠かせない作業のひとつです。


<原稿チェック>

  • 表記の統一
    制作物それぞれに表記のルールを設けます。制作物のタイプ、読者を考えて決めます。そのルールに則った表記になっているかをチェックします。

  • ~表記の統一ルール~


  • 文字表現の確認
    内容に矛盾が起きていないか、重複表現になっていないか
  • 文字数調整
    文字数制限に合わせて、言い回しを変えるなど、文字数を調整
  • 事実確認
    人名や固有名詞、日付、史実確認
    記述内容の「裏取り」をします。なかなか文献や資料に行き着かずに途方に暮れることも。


前回のコラムでは、組版がきれいであればあるほど、正しい情報を読者に届けられるとお話ししました。編集もまた同じで、デザイナーが組版を行う前に、原稿整理をすることは正確な情報を発信するために必要な要素です。


<校正>

校正は、デザイナーが組版したもの(ゲラ※)が原稿どおりの体裁になっているか、誤字脱字がないかなどを1文字ずつチェックします。
さらに第一企画では、校正者が校正を行いながら文章の内容にまで踏み込んで、おかしな点は事実確認を行うこともあります。正しい情報を発信するために、編集者の視点で校正することは第一企画の強みのひとつなのです☆

※ゲラとは、原稿をもとに組版したものをチェックするための校正紙のことを指します。
「活版印刷」に由来するそうで……またそのお話は機会があれば。

こうして、校正と修正を繰り返し、お客様に校正紙を出します。スケジュールに合わせて動くので、いつまでも修正を繰り返すことはできません。限られた時間の中で、完璧な状態にしていきます!

ちょっと自分の話。

私が入社して初めての仕事は校正でした。原稿とゲラの1文字1文字をちゃんと見比べているはずなのに見落としがあったり、あるいは文字に集中しすぎて全体のレイアウトの間違いに気づかなかったりしました。
ある校正をしていたときに、グラフが多く配置されているページがあり、私はグラフの数値が合っているかどうかだけを見ていました。そのときに、グラフの合計数値が記載されていなくてもそれぞれの数値を確認して、合計が合っているのかを確かめるのも必要だと教わりました。

チーフエディターの直子さんに、「『木を見て森を見ず』ということわざがあるけれど、編集の仕事は木だけではなくて、全体の森も見なければいけないし、それだけではなくて、木の下に生えている草やそばに落ちている木の実や石まで……気を配って見ないといけない仕事だよ~」と言われました。

編集者は目配り、気配り。

今回は編集者(ときにディレクター)である北澤さんに編集のオシゴトについてお話を聞きました。

「読者にとって、文章に誤字脱字がない、読みにくくないなんて当たり前のこと。印刷物は、いったん世の中に出てしまうと、ずっと形に残るものだから、当たり前のことを当たり前にできるように、緊張感をもってやっているよ」とお話ししてくれました。

そして、「編集者はお客様の想いを酌み取って、それが形になるようにライターさんに執筆してもらったり、デザイナーさんにデザインしてもらったりする。さらに『こういうふうにすれば、お客様や読者が喜んでくれるのでは?』と提案することもあって、それは自分が大事にしていることのひとつだよ」と教えてくれました。

お話を聞きながら、以前、直子さんに言われたことを思い出していました。編集は、細かいところも全体もまんべんなく見ていく仕事、というお二人の共通している内容に、「あぁ、そうか。そうだよな~」と、しみじみと。
お客様にも読者の方にも喜んでもらうためには、「想像すること」が大前提で、想いをカタチにすることや当たり前のことを当たり前にするためには、目配り、気配りが大切なのだと学びました。


\今回、池田がスキルアップしたこと!/

  • 編集は、情報に光を当て、制作物の価値を上げる仕事
  • お客様と読者の立場で「想像すること」が大切
  • 編集者は「木も見て森も見る!!」。細かいところも全体もまんべんなく

今回は編集のオシゴトについて学んだことをお話ししました!
1文字1文字チェックする細かい作業や、紙面全体を見てレイアウトを確認する品質管理、スケジュール全体を把握しながら進行管理まで行う編集は、本当に守備範囲が広いですね~。うん。
(今回のコラムは、もちろん北澤さんの原稿チェックを受けています!)

ここまで読んでくださりありがとうございました! 次回のコラムもお楽しみに☆

|

|

次コラム